日本ロジテック協同組合の破綻について

新電力会社

4月に迫る家庭への電力小売り自由化に向けて、一抹の不安を残す日本ロジテック協同組合の破綻、まとめてみました。

(1)日本ロジテック協同組合とは

日本ロジテック協同組合とは、2007年に12社の組合員に発足した事業協同組合です。最初は共同流通センターの運営等を目的としていましたが、経済産業省より特定規模電気事業者(いわゆる新電力)の認可を受けて2010年より電力販売事業(大口取引)に参入しました。その他の事業としてETC割引制度共同利用事業や外国人技能実習生の受け入れ事業を実施していました。

(2)業績の急上昇

電力事業は東日本大震災以降、原発運転停止を国内の電力市場が急変しました。再生可能エネルギー特別措置法の施行により再生可能エネルギーによる電力の固定買取制度の開始され、これにより電力事業の需要が大幅に伸びました。同措置法施行時前の2012年3月期は売上高4億2600万円でしたが、施行後は電力販売契約数が激増して2015年3月期は売上高555億7700万円と100倍以上の伸び率を達成しました。売上高の99%は電力事業で、電力供給シェアは新電力の中で5番目でした。

(3)破綻へ

 

しかし、日本ロジテック協同組合は自前の発電所を持たないため、電力は電力会社や企業・自治体の余剰電力を購入し安価に再販売するため、利幅は薄かったそうです。発電設備を持とうとして、関係会社を通じて建設を予定していた発電施設への資金負担などが重荷となり、資金繰りが悪化してしましました。2015年5月には経済産業省より同組合が4月30日期限の再エネ賦課金を納付しなかったとして再生可能エネルギー特別措置法に基づく公表措置を受け、業界等に信用不安が広がりました。

再生可能エネルギー特別措置法に基づき、納付金を納付しない電気事業者を公表します

日本ロジテック協同組合の幹部の話を載せた記事がありました。それによると、業績が急拡大して需要に対する電力の調達が間に合わなかったようです。同組合が調達した電力量より多くの需要電力があり、足りない分はインバランス電力として大手電力会社が穴埋めしていました。この場合、インバランス料金を大手電力会社に払わなければならないので赤字となります。

 

電力事業は参入へのハードルが比較的低い事業と思います。しかし、今のところ電気は何で発電しても同じもので、他の商品のようにブランド化できません。選定の決め手は、安価な料金と付帯サービスで差をつける以外ないと思います。現在、首都圏、中部圏、関西圏を中心に多くの企業が電力事業に参入しています。電力会社を選ぶときは財務内容も調査する必要があるかもしれません。特に、独立系ベンチャー企業は良く調べてから契約したほうがいいでしょう。しかし、契約した企業が破綻しても電気が止まる心配はありません。契約先を変える手間がかかりますが。

 

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